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転職しやすい時期・シーズンを企業と個人の両面から突き詰める

転職は計画的なものから衝動的なものまであります。
いざ活動を始めようとするならば思い切りが大切ですから、想像よりも早く進むのが転職というもの。

 

さて、しかしながらこれは転職希望者個人の内情の話。
転職には明確に季節性があり、適した時期・ハイシーズンが存在します。

 

転職したいというそのパワーを最適に発揮できるよう、転職時期について考えてみましょう。

転職するべき時期・転職のハイシーズンを知ろう

「ずっと悩んでたんですけど、思い切って転職活動してみようかなって思いました!」

転職を思い立つ理由はポジティブなものから非常にネガティブなものまで様々です。
そうしたものの他に、ビジネスの節目や金銭的なキリの良さも絡んでくるのが転職を思い立つタイミングです。

 

本頁では、転職希望者の側面は転職を思い立つ時期からアプローチします。
対して、中途採用を募集する企業の側面は実際に入社を受け入れたい時期から考えます。

 

このタイミングのズレを理解することで、最適な転職時期・ハイシーズンを狙った活動ができるようにしましょう。

転職希望者の側面

 

転職希望者が転職を思い立つ報告を非常によく聞くタイミングをプロットしました。
鋭い方はここから人間臭さを感じとることができるのでは無いかと思います。

 

実に人は正直なものです。
それぞれのタイミングと動機について考えていきましょう。

1月

「年末年始の帰省で地元の連中の近況を聞いてさ…何かこのままでいいのかなって…」

1月に転職を意識する理由は帰省による旧友とのコミュニケーションです。
年に1度の近況報告となることも多く、転職話などは非常に華が咲く話題です。

 

みんな外には良い格好がしたいものですから、転職して良かったというニュアンスが多くなります。
たちまち同級生・同窓生の姿と自分に強烈なギャップを感じ、心のどこかにあった転職意欲が一気に顕在化するのです。

3月

「この年度を無事終えられたら次のステージに…」

3月に転職を思い立つのは多くの企業が年度決算となるビジネスの節目であることが原因です。
裏を返すと、日本人には実に責任感が強い労働者が多い事を示していると言えると思います。

 

いろんな仕事がやりかけの状態で転身しては周りに迷惑がかかる。
でも年度が終わって組織も変わればそのタイミングで、そんな風に考えるのでしょう。

6月

「ボーナス出たよやったよ」

6月の転職動機はほぼボーナスです。ほんのすこしだけ5月病を引きずった方も居るかもしれません。
こちらは実にビジネスライクで、カネの切れ目を節目とする考え方ですね。

 

最高の評価を出していた社員がボーナス支給を節目に転職活動を開始。
その後、その評価を出した上司が怒られるという悲しい話を耳にすることもあります。

8月

「お盆の帰省でまた同級生に会ってさ…みんなすごいなぁって…」

8月に思い立つ転職は1月とほぼ同じ原因です。
隣の芝は常に青いものですから、人間はやっぱり周りが気になるものです。

 

とりわけお盆には新年会のようなお決まりのイベントがない分、このタイミングで会って話を聞く友人は相当の仲です。
その友人が本当に転職して良かったと思っているケースだと、真剣に転職を進められるという展開になる事もしばしば。

12月

「賞与だボーナスだ今年も終わりだ」

12月に高まる転職への思いはボーナスが8割、節目の気持ちが2割くらいです。
まとまったお金と年末という節目が来るわけですから非常に合理的な判断とすら言えます。

 

このイベントの波は12月の後半から始まりますが、2週くらいまたげばもう1月。
1月には既に述べたとおりの転職意欲を刺激するイベントがありますから、個人側のピークはここにあります。

中途採用募集企業の側面

 

中途採用を実施する企業が本音ベースで転職者を受け入れたい月を示しました。
緊急性の高い欠員補充はこの限りではありませんので、あくまで定期的な通年採用の意味合いです。

 

企業もその意味では非常に正直なものです。
受け入れたいタイミングは節目を徹底しています。

1月

[全上場企業約3,000社のうち12月決算企業は10%を超え、拡大の一途]

ここ20年くらいで12月決算の企業は大幅に増加しています。
会計監査がスムーズだったり割安だったり、3月に固執する理由も柔軟な考えの経営者にはないのでしょう。

 

これはつまり、転職というイベントにおける節目という概念が純増している事を示します。

4月

「新人と中途採用者の教育プログラムを一部統合して実施します。」

大きい企業になると、研修過程の中に企業の歴史を学んだりする愛社精神育成のプログラムがあります。
そうしたビジネススキルを要しない教育は、上記のように年齢層や採用形態を問わずに実施されることも多いです。

 

なんといっても4月は最も多くの上場企業が採用者を受け入れたいと考えるタイミングです。
なお余談にはなりますが、日本の全企業に焦点を広げると3月決算企業は20%程度しか存在しません。

10月

「内定者向けのプログラムも中途採用者に流用して…」

10月も組織が大きく変動するタイミングです。
3月決算の企業の中でのルールにはなりますが、上場企業で考えるならば7割を超える大多数です。

 

そうした企業は丁度就職協定にのっとって内定者を受け入れるタイミングであるため、10月も採用期と認識しています。

転職を思い立ったらターゲット月をチェックすること

転職希望者 中途採用企業
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月

繰り返しになりますが転職希望者は転職意欲が生じる月、企業は受け入れたい月で判別しています。
ゆえにひどくタイミングがずれているように見えますが、ここに転職活動期間の目安3ヶ月のタイムラグが入ります。

 

選考〜現職の引き継ぎを経て、ゴールとする入社日が企業側の受け入れたい月あたり来るかどうか。
この逆算が成り立つと比較的需要としての求人が多いシーズンに転職活動のピークを合わせる事ができるはずです。

 

転職を思い立つのは自分からですが、適した時期かどうかは社会が決める。
なかなか厳しいものですね、人生の選択は。

登録すべき転職エージェント

リクルート出身で自身も数度の転職経験を持つ筆者が選びました。

転職エージェントには個々の強みと特色が存在します。
貴方にとってベストに近い選択肢を複数持ち、積極的に彼らを利用していきましょう。

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