志望動機

転職活動の面接フェーズのポイント。面接上手な人が実施している内容

転職活動の選考でキャリアによる判断要素は大きいです。

 

しかし、結局は会社も社会も人と人の関わり。
印象の良さや立ち居振る舞い、ちょっとした工夫が転職希望者の魅力を倍増させます。

 

本頁では、転職エージェントが実施するアドバイスに加えて面接上手な転職成功者が実施しているポイントについてまとめていきます。

面接ではできる努力は全てやって、「人たらし」であれ

「私は、募集要項に即したこのような経験と実績を持ちます。
そして私は、御社への入社を第一志望としております。」

転職活動の面接は、極端な話この論理が通れば合格するはずです。

 

現実には、この自己PRと志望動機のほとんどは加点要素として考えられます。
そして、転職理由や印象・振る舞いが場合によっては加点〜減点要素として絡み合って選考結果に影響してくることになるわけです。

 

つまり、構造的に考えて加点要素と減点要素をコントロールすることが合格への近道。
面接上手さん達はこのあたりを意識して面接前から面接中、面接後に至るまでさまざまな手を打つことで人心掌握をはかっています。

 

さて、具体的にどのような小技や工夫があるのか見てみましょう。

書類系

転職活動においても飛び道具である書類は大いに役立ちます。
その活用シーンは面接前から面接後まで。

 

具体的には下記のような書類が準備できれば利用可能です。

志望動機書

[今般、貴社を志望させて頂く理由を下記にまとめております…]

転職活動において志望動機は軽視されてしまいがちです。
理由の大部分は、経歴と実績のアピールをする職務経歴書のテンプレート上のスペースの狭さでしょう。
履歴書などにも志望動機欄がありますが、同様に詰め込んでも3行程度の余白しかありません。

 

面接上手は志望動機を強く語るメリットを知っています。
志望する思いと理由の強さは、経歴と実績のアピールに準ずるくらいの判断材料になるからです。

 

ゆえに、書類選考の段階から志望動機書を作成して武器にすることをおすすめします。

お礼状

[先日は面接の機会を頂き誠に有難うございました…]

面接後に面接官に宛てて出すお礼状は、最後の決定打になることがあります。

 

イメージしてみて下さい。
最終選考に3人の転職希望者が残った。

 

いずれも経歴・志望動機・人間性申し分なし。しかし1人しか雇うことができない。
こう判断に悩む社長や人事部長の元に、面接後即座にしたためて投函した一人の候補者からのお礼状が届く。

 

転職活動の選考でいつでもこんな拮抗した状況が生じるわけではありません。
ただ、全ての機会を一期一会として捉えて全力で接する。
そうした精神が伝わる瞬間を逃さないためには面接後のお礼状はとても有効なアクションでしょう。

会話術系

会話は面接そのものと表現しても良いスキルです。
頭の回転やユーモアといった指標ではなく、努力で誠意を伝える工夫を意識します。

 

良い印象を持たれるために有効な手段は、主にこちらから話しかける時に使います。

面接官のお名前

「◯◯様はこの点についてどうお考えでしょうか?」

名前とは当人にとって最も心地よい響きの言葉である。
名著「人を動かす」の中で、デール・カーネギーは人に好かれるための6原則の1つをこう話しています。

 

面接時間の中のほんの冒頭でしか面接官の名前を知るチャンスはありません。
且つ、その覚えたお名前で話しかけることができるのは面接の終わりの転職希望者からの質問の場面だけでしょう。

 

志望する企業の面接本番という緊張感の中、このポイントから意識をそらさずに実践するのは大変です。
ただ、大変さに見合うだけの心地よい印象を残すことができる手段だと言えるでしょう。

質問式アピール

「XXという点について気になって事前に調べてみたのですが…」

第一志望。
文字にしてしまえば言葉は均一です。

 

肝心なのはその語り口や、背景。
第一志望と伝えるのではなく、「第一志望なんだろうな」と相手が自発的に感じる気迫です。

 

面接の最後に設けられる質問の時間というのはこの気迫を伝えるためにあるようなチャンスです。
Yes/Noで終わったり、ちょっと調べればわかるような内容で終わっては勿体無い。

 

質問の形を借りながら、自分が事前に調査したことや回答をうけてこれからやりたい事をアピールする攻めを意識しましょう。

事前準備系

一流のビジネスマンほど準備の大切さはご存知かと思います。
面接をプレゼンテーションと捉えるならば、事前に知ったこと以上の内容に言及するのは困難。

 

自分について話すことは慣れているはずですから、相手の会社についてのインプットを実施しておきます。

数字把握

「そんなに第一志望とおっしゃるならば…んー、当社の1Qの売上高はご存知ですか?」

実際に筆者の目の前で発せられた、ある上場企業の面接時の質問です。
口先だけの志望度合いをふるいにかける上で、非常に効果的な質問だと思いました。

 

  • 過去3カ年売上高
  • 最新期(半期・四半期)売上高
  • 最新期営業利益率・経常利益率
  • 過去3カ年のビジネス伸長率

 

会社は転職者に自分たちの仲間になることを求めます、帰属意識や愛社精神も含めてです。
第一志望と伝える上で、当然その論拠となるくらいの企業研究を実施して数値を把握しておくことは肝要です。

メディア調査

「先日の新聞で御社の記事も拝見しました!あの分野の…」

多くの場合、面接で転職希望者は優等生的であることを求められます。
優等生的とは、真面目で意欲的で誠実であることです。

 

  • 日経・全国紙
  • 業界専門紙・専門誌
  • 業界系ネットメディア

 

このような中から志望企業やその業界に関連した情報を常にアップデートしている姿勢を見せることもその1つ。
面接の質問の中で出て来る可能性は低いですが、質問の場面で嫌味なくアピールすることで効果を発揮しましょう。

面接での心の掴み方、好印象の残し方

面接前 面接中 面接後
書類系 志望動機書 (志望動機書への言及) お礼状
会話術 ・面接官のお名前
・質問式アピール
・(数値・メディアへの言及)
調査系 ・数字把握
・メディア調査

面接の達人たちの工夫と努力を利用シーンで表現するとこうなります。
一見すると限定的に見えますが、とりわけ事前準備の時間軸の作業が面接本番に関わってきているのがわかります。

 

全ての企業の選考でこの工夫を完遂するのは時間的制約もあって難しいでしょう。
ただ、第一志望の企業にだけは悔いを残したくない、そう思う方には是非とも何か1つでも新しい手を打つことをお勧めします。

 

「君は確か以前一度受験してくれたね、お礼状なんてくれるから覚えていたよ!」

何年も前に受けた面接の後送ったお礼状が、数年後の再チャレンジの際にこんな会話になる夢物語が実際にあるのです。
要職に付くくらいの優秀なビジネスマンならば、感動した出来事は強く記憶に残すものだからですね。

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