転職活動の選考の大部分を占める面接。
面接室の扉を空けた瞬間にいつもより相手の人数が多い、ちょっと焦ってしまいそうな複数人の面接官による面接について解説しています。
前回記事:転職面接で面接官が複数人の場合の対処の方法-状況把握編-
今回は前回の状況把握を終えた上での実際の面接運びのポイントについて解説します。
複数人の面接官への対応方法2
さて、今回お伝えするポイントは3点ありますが、前提として一番大切なのは前回お話した状況把握を実施する事による面接中の落ち着きの確保です。
このベースができていてはじめて貴方は普段の転職面接と変わらない自己PRや志望動機が伝えられる状態になると思いますので意識しましょう。
では早速本題です。
1.質問者に向かって話しはじめる
面接官の役割分担や状況を見極めた結果、貴方は飛んでくる質問が目の前の相手うち誰から発せられたものなのかを理解できていると思います。
面接の基本はコミュニケーション。
そして、良きコミュニケーションとは、「質問された事にまっすぐ答える」です。
他の面接官の存在を忘れてはいけませんが、自己PRや志望動機、その他の質問についての返答はまず質問者に向かって話しはじめましょう。
2.全体に視線を移しながら話す
1.ができたら次に意識したいのがこのポイント。
1体1ではなく、1体多数の面接であるので、貴方がお話する自己PRや志望動機・転職理由について面接官全員の耳に届くように語ることができれば好印象です。
イメージして頂きたいのは可動式の監視カメラ。
決められた可動範囲を右から左、左から右へとゆっくり移るあの動きを貴方の顔に見立てて全員に対して話している状態を作り上げましょう。
3.面接ではなくプレゼンテーションだと思って話す
最後のポイントでありまとめです。
結論、面接官が複数人登場する面接は「プレゼンテーション」だという認識を持てばきっとうまく展開できるでしょう。
具体的には何か、それは「力点の置き方」です。
人事担当と思しき方から「当社の魅力は何ですか?」という質問が出た時。
これまでの基本に沿って、まず彼に向けて返答を開始。
続けて他の面接官にも届くように視線をスライドさせながら話します。
そして、大切なポイント。貴方がその返答の中で一番重要だと思っているフレーズに差し掛かった時。
その時は貴方が判断できたその面接の合否を握る、最も役職が高いと思われる面接官に視線を据えましょう。
プレゼンテーションは1体多数のコミュニケーションと思われがちですが、その実、節目節目においてはそのフレーズを届けるべきターゲットが明確になることがあります。
例えばシステム導入提案のプレゼンテーション。
全般的にはお客様全員に伝える形で話しますが、そのシステムの機能のポイントはCIO-IT部門トップに、生まれるコストメリットについてはCFO-財務責任者に、経営に与えるインパクトについてはCEO-最高経営責任者に視線を向けた方が良いに決まっています。
このポイントを是非転職面接にも活かして頂ければと思います。
リクルート出身で自身も数度の転職経験を持つ筆者が選びました。
転職エージェントには個々の強みと特色が存在します。
貴方にとってベストに近い選択肢を複数持ち、積極的に彼らを利用していきましょう。